【実体験】送り盆だから不思議な体験のうち最も夢がある話をするよ!
マッマは親しい人の死期を感じ取る事が多々あった。マッマの話によるとシチュエーションは違えど、みな夢の中や寝起きのぼんやりした頭の時に現れるらしい。
ある時は仏壇の扉が開き、そこから知人女性の顔がにゅっと出てきて目が覚めたという。何を言うわけでもなく現れた彼女の横顔を見てはっとした。恐ろしい夢を見たと寝ぼけ眼でじっと天井を見ているとき電話が鳴り響いた。不気味な思いを抱えたまま受話器を取ると夢の中で見た知人女性の訃報だった。
そんな話を幾つか聞かされていて、その度に「嘘こけwwwんなことあるかいwwww」と内心で思っていた。どうでもいい話ランキング上位だった。
ある日の朝、母が不安そうな顔をして実家の様子を見てくると言った。
理由を聞くと叔父が浴室で気持ちよさそうに寝ている夢を見た。話しかけても何も答えず不気味だったから先ほど叔父に何度か電話をしたが繋がらなかったと言う。普段なら在宅のはずだし、とにかく夢が不気味だったから一度見てくるといって母は出て行った。
そそっかしい人だなあ。たかが夢に左右されて遠くまでご苦労さんどす、と思ったのを覚えている。
晩になり母から電話があった。
諸君らの想像通り、叔父の訃報である。
叔父は浴室で死んでいた。いい風呂夢気分でうっかりと他界したのである。早朝に亡くなっていたらしく母が到着した昼過ぎに色々あって発見された。
遺体は浴槽に溶け出していた…なんて事はなかった。細かい話をもう一人の叔父と叔母、祖母から聞いていたが浴室で亡くなったのは事実だった。
ー叔父が浴室で気持ちよさそうに寝ている夢を見た。話しかけても何も答えず不気味だった。
それから数年後、今度はマッマの夢枕に祖母が現れて己の死を告げた。興奮気味で話す母を叔父の一件がある手前、蔑ろに出来ない話だった。しかし私にはどうする事も出来ずに成り行きを遠くから見守っていた。
そして昼過ぎ、祖母の訃報を受けた。
夢枕に現れた祖母に自我があったかを確かめる術はない。
祖母は初夏に亡くなった。その夏の送り火で私は視界の隅に祖母の後ろ姿を見た。
此方を振り向く訳でもなく送り火を眺める祖母を視界の隅に見たのだ。祖母に注視すれば本人かどうかの確認が取れたが、疑うことで祖母が煙のように消えてしまいそうだと思ったら惜しく、ただ一心に燃えている大文字を眺める祖母の後ろ姿を視界の隅に置くことが私の精一杯だった。
送り火の火が消えて見物客が雑踏を取り戻した頃に祖母の後ろ姿を見失った。京都の夏が終わりを始めようとした時、私は一つの時代の終わりを肌で感じていた。
現実的に考えれば祖母の死に過敏になっていた私が祖母の後ろ姿を作り出して見せたのだと思う。幽霊は生きた後の人なのだろうか。それとも頭の中の住人か。
祖母が幽霊として現れた可能性も微粒子レベルで存在している。人、これを微レ存と言う。
肉体から出でたあとの人は何処に行くのだろう。死は故人を穏やかな場所に流してくれるものだと信じたい。線香がゆっくりと天空に上るのは故人が迷わずに天国に行くための道標にする為だとという。
しかし穏やかな場所に行くことが死後の進路なら人を驚かせる幽霊って何?
暇を持て余した・死者の・戯れ…?
(神々の遊び的なね)
しかしマジで予知夢なぞだわ…
カーチャンはエスパーだった…?
フォローをするとオータムジャンボがあa・・・。
↑連打でボーナスステージ突入(=゚ω゚)ノ