【偶然】指多症と欠損のはざまにいた友人の話
友人が賃貸の怖い話をしてくれた。新しい事務所を借りるので先月頃にいろいろ見て回って妙な物件があったそうな。隣がスナックの時点で借りる気はなかったんだけど暇だし内覧したら妙な事があったという内容の話で物件自体は事故物件とかの曰くつきではなかったらしい。
先日にブログで書いた友人からまた変な話を聞いた。
その友人の名前を太田(仮名)とする。
太田には兄がいる。兄夫婦は2人目の子供を授かった。生まれた赤ん坊は元気だったが手の指が一本多かった。親指の付け根にどの指よりも小さい、神経の通っていない指が付いていた。
太田兄は少し変な人で「うおー!神の子が来た!!」と喜んでいたが、奥さんは我が子の奇形に胸を痛めた。多指症は1歳児未満だと手術代がかからないらしく、最初の数か月は様子を見ていたが奥さんがしれっと手術にサインして今では5本指になっているそうだ。
その指はどうしたん?へその緒と一緒にミイラにした?と聞かずにはいられなかった。指の行方は知らんと言うから寂しく思った。もし私が多指症で誕生していたなら大人になった時に「これがあなたの臍の緒と指よ」と言われたかった。きっとブログにも公開した。自慢の6本目として。
太田「ここから不思議な話なんだけどさ」
太田の友人に太田兄と同時期に出産した友人がいた。その友人とは高校時代から仲が良く社会人になってからもその縁は変わらなかった。友人の名前を鶴見とする。太田の甥が産まれた数日後に鶴見が出産した赤ん坊には指が1本足りなかった。
太田「足して割ったらちょうどいい!」
太田「だけど兄夫婦にも鶴見にもそんな話は出来なかったよね」
私の友人の3割ほどは子持ちだけど多指症も先天性手指形成不全も聞いた事がなかった。指多症がいても幼児期に手術してしまう事が殆どだからか見た事がない。指がない例も含めて。
自分の身近でそんな話があったら強烈な印象を持ってしまうのは分かるけど全然奇妙な話じゃないなと思った。しかし話には続きがあった。
先天性手指形成不全の子が死んでしまったのである。
それは指がなかった事は無関係で予防接種の後に突然死※してしまったらしい。その突然死した直後、太田と鶴見の共通の友人が元気な赤ん坊を出産した。
※太田「国を訴訟するとか騒いでいたけど注射を打たれる前にリスクとして突然死の事を聞いていたらしい。そんで書類にサインをしていたから訴訟云々言っても意味ないよなと思った。予防接種の種類は忘れた。子供いないし見当もつかんわ」
不思議な話というよりも現実的な話だと思った。指が多い子、欠けた子、死んでしまった子、生まれて来た子。日本に1億の人間がいる。統計で見ればそういう子供たちが少なくない事の見当はつくけど実際にあった話として聞いてみると不思議な気持ちがした。
暇だと人間はなぜ生まれたのかとか無暗に考えたくなる時があるよね。まあ生物学的な話に基づいて人間は誕生するし、生まれた理由=人生の目的として設定した場合は完全に後付けだから乳児に聞いても「ンマ!」としか言わんよね。かといって質問する相手によっては馬鹿にするだろうし、怒られたりしそう。ついでに変人扱い待ったなしだ。
あ、待った。人はなぜ生まれたのかというよりも生きるのかの方が興味あるわ。個人でだいぶ答え変わるでしょ。
ちなみに私は牛肉をむさぼり食うために生きていますよ。やはり肉がイチバン!小難しい事や野望は生きる理由にはならんのだよ。
もっとこう生物としての根源的な生きる理由を作っておかないと自分が動物であることを忘れそうだよね。気取るのは好きだけど自分を騙す行為は好かぬ。お洒落は最後だわ。牛肉のために生きる!
超訳:牛肉食べたい